初めてカヌレを食べた時に思ったことは、そう・・・
「焼く時に何かトラブルがあったのだろうか・・・」と、あの時の私は思いました。 ←失礼
当時の私は大学の第二外国語としてフランス語を選択したことがきっかけで、
「日常生活の中でもフランスに関わるものを積極的に取り入れていくぞ!」と意気込んでいました。
目に付くフランスっぽいものは積極的に摂取する日々。
そんな中、渋谷ヒカリエに行った際、講義で話題に出たカヌレがジョエル・ロブションに並んでいるのを見つけ、2つ買って帰りました。
結果、初めて食べるカヌレの食感に衝撃を受けたのでした。
2022年初夏現在、
『第二次カヌレブーム』が到来しているともっぱらの話題ですね。
本記事では流行にもう一歩踏み込んで、【カヌレはなぜ硬いのか】について紐解いていきたいと思います。
そもそも何からできているの?材料は
レシピにより若干の違いはありましたが、主な材料は下記のようです。
- 牛乳
- 薄力粉
- 強力粉
- グラニュー糖
- 卵黄
- 全卵
- ラム酒
- 無塩バター
- バニラペースト
分量は記載しておりませんが、
薄力粉と強力粉をだいたい1:1の割合になるように混ぜている レシピが多かったように思います。
※しかし、中には薄力粉:強力粉=1:2というレシピもありましたので一概には言えません
お菓子づくりに明るく無い私ですが、
というのがレシピを見て得た発見の一つです。
薄力粉はグルテンの含有量が7%前後と比較的少なめの、「軟質小麦」から作られます。
対して強力粉はグルテンの含有量が12%前後と最も多い、「硬質小麦」が原料です。
さく、ふわっが薄力粉なら、
もち、ぎゅ、ずっしり。噛みごたえがあるのが強力粉。
かならずしも全てに当てはまるわけではありませんが、天ぷらやクッキーが薄力粉なら、パンは強力粉。
こんなイメージがある方も多いのでは無いでしょうか。
というわけで、
「強力粉と薄力粉がほぼ同量、もしくは強力粉が薄力粉以上に含まれている可能性が高い」という材料の観点から、
カヌレが噛みごたえ抜群な理由が理解できました。
カヌレが固い理由は材料と作り方にある?
ところで、他にカヌレが硬くなる理由ってあるのでしょうか。
例えば、「焼くときの温度」や「生地の扱い方」など、
強力粉のグルテンがより活発化するような秘密が作り方に隠されている等、あるのでしょうか。
と、言うことで・・・
▼作り方を超ざっくりまとめてみました!
2、混ぜ合わせた生地を冷蔵庫に入れ、最低一晩(8時間以上)寝かせる
3、生地を濾(こ)して型に流し込み、高温で焼く
なんと言う雑なまとめ方でしょう・・・。
お菓子作りが得意な方々がご覧になったら殴られそうな雑さ加減ですが、どうかご容赦を^^;
「生地を寝かす」、「高温で焼く」に限った場合、それぞれどんな意味があるのでしょうか
と、言うことで調べてみました。
【寝かせる工程を挟む理由は?】
グルテンの形成を抑えるため。
【高温で焼き上げる訳は?】
高温で焼くことで生地の水分が水蒸気へと変わり、生地が膨らむため。
生地の中に「す」と言われる気泡が出来れば成功。
ただし、ずっと高温で焼き続けると生地が膨らみすぎて爆発したり、型から溢れ出す可能性があるので、
焼き工程の後半は膨らみを抑えて火を通す必要あり。
な、なるほど。
どうやら、独特のもっちり食感を出すために強力粉を使うお菓子であるため、
放っておくと膨らんでしまう暴れ馬・強力粉のコントロールが必要なようです。
様々な工程を挟んでグルテンを活性化しているからあんなに固いんだと思っていたのですが、
本当は逆で、調理工程でグルテンを抑えていたんですね!
グルテンを制し美しく仕上げる。
カヌレは繊細であることがわかりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
短い記事でしたが、「カヌレが硬い理由」について、
皆様の疑問を解決できる内容になっておりましたら幸いです。